ビジネス関連 ワールドビジネスサテライト

[WBS] 「恒久化しか考えてない」!サマータイムを2020年から開始検討!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

2020年の東京オリンピック・パラリンピックのタイミングに合わせて日本でも「サマータイム」を導入するという議論が急浮上しています。

このサマータイム、一体どういうことかというと例えば朝の6時とすると、これがサマータイムだと夏の時間は全国で時計の時間を進めて7時に、明るい時間を有効的に使おうというものです。

このサマータイムの導入について自民党はオリンピックの時期に限定せず、オリンピック後も継続する恒久的な制度として検討していることが分かりました。

WBSでは、安倍総理大臣の指示で制度化を検討している自民党のキーマンを取材しました。

遠藤利明東京五輪実施本部長

自民党の遠藤利明東京五輪実施本部長、

「2年限定」という報道は間違い。むしろ「2年後」からスタートしたい。

恒久化しか考えていない。

こう語るのは自民党の遠藤議員。

今週、組織委員会の森会長が安倍総理に対して東京オリンピックの暑さ対策としてのサマータイムの導入を要請。

その時、安倍総理から党内で検討を進めるように直接指示を受けたのが遠藤氏です。

制度の詳細はこれから検討するとしつつも5月のGW明けから9月あたりの時期に1時間から2時間程度時計を早める案を考えているといいます。

さらに今年秋の臨時国会での成立を目指し、2020年にもスタートさせたいと強調しました。

サマータイムとは日の出が早くなる夏の時期に時計の針を早める仕組み。

朝涼しい時間から仕事を始めることで省エネ効果があるほか、サラリーマンが仕事後、明るい時間を余暇に使えると期待されています。

「今年の暑さ」それから「働き方改革」、余暇の時間をどう使おうかと。

機は熟してきた。そこに「五輪の暑さ対策」が必要。

一体として進めるにはいい。

サマータイム

サマータイムは日本以外のG7各国を含めた70以上の国と地域で導入されている制度です。

実際に定着しているアメリカでは、

忙しかった父にとって明るいときに子供たちと遊べる時間が増えた。

時間が変わることで体を適応させないといけないから嫌い。

賛否が分かれています。

サマータイムを導入するには大きな制度変更が必要で企業や国民にさまざまな負担があると懸念されています。

政府内でも菅官房長官は「国民の日常生活に影響が生じる」として導入に慎重な姿勢を示しています。

「サマータイムは必要か?」

必要だと思います。

世界の主要な国はみんなやっている。日本にできないことはない。

省エネで低炭素社会をつくりたい。オリンピックのレガシーにしたい。

北海道サマータイム

導入の検討が進むサマータイム。

実は日本でも過去に試験導入した自治体があります。

それが北海道です。

夏の日中が東京に比べて1時間ほど長いため出勤時間を1時間早める「北海道サマータイム」を実施しました。

期間は2002年から3年間、705の企業などからおよそ3万人が参加しました。

札幌市から車で1時間、長沼町役場。

当時、サマータイムを経験した人は…

長沼町役場総務財政課の荒島卓也係長は、

通常の勤務時間だとナイターの試合開始に間に合わないがサマータイムだと間に合うということで職員と札幌ドームに野球観戦に行った。

出勤が1時間前倒しになり午後4時過ぎには職場を出られたので生活が充実したといいます。

朝早いのが最初はつらかったが、体が慣れれば夕方の時間を楽しく活用できて非常に良かった。

こうした個人消費の増加額は484億円と試算され、北海道庁によると節電や二酸化炭素削減効果も確認されました。

サマータイムを全国で行えば経済効果は7,000億円との試算もあります。

「サマータイムを導入したらどうかという議論が出ているが?」

やるとなれば協力して仕事も余暇も充実させたいがシステムや制度の改修などのコストや対応の心配のほうが大きい。

西武鉄道株式会社

[blogcard url="https://www.seiburailway.jp/"]

この夏、政府与党で突如浮上したサマータイムの話題に鉄道会社は慎重な姿勢です。

西武鉄道の石田大志さんは、

システムや設備の保守、働く人の環境を考え検討しなければならない内容は多い。

西武鉄道は東京メトロや東急電鉄など4つの路線と直通運転を行っています。

他社からの乗り換えなども考えながら運行ダイヤを5秒単位で調整しているためダイヤ変更の準備には1年ほどかかるといいます。

お客様の流れが変われば電車を集中される時間を変える必要がある。

今までは朝のピークが7時30分から1時間のみでした。

しかし、サマータイムが導入されると利用客のピークの時間が読めず対応する人員や車両の数が不足することも考えられます。

さらに始発が早まると終電後の保守点検などの時間が短縮される恐れがあるといいます。

今後の社会情勢を踏まえ公共交通機関の責務を果たすため検討を進めたい。

西武園ゆうえんち

[blogcard url="https://www.seibu-leisure.co.jp/"]

その一方、サマータイムに期待を寄せるのはレジャー業界。

西武園ゆうえんちの海沼和史副支配人は、

ビジネスチャンスとして捉えている。

学校・会社帰りの利用があるかと思う。

サマータイムが導入されると学校や仕事終わりでも明るい時間が長くなるため平日でも幅広い集客が見込めるといいます。

「サマータイムが導入されたら?」

遊びに行きます。

でもその分、朝が早いんだよ?

プールや飲みに行きたい。

早くもこんな心配も…

ナイトプールの光の演出とか花火大会には影響があるかと。

西武園ゆうえんちで好評のナイトプール。

現在、夜の9時まで営業していますがサマータイムが導入されると日が暮れる時間が遅くなるので暗さを生かした演出が見直す必要が出てくるといいます。

-ビジネス関連, ワールドビジネスサテライト
-,