[WBS]【THE行列】 何でも「箔」で表現!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

デジタル化、ペーパーレス化に苦しんでいるのが印刷業界です。

そうした中、技術と遊び心で人気商品を次々と生み出して売上を伸ばす小さな印刷工場がありました。

有限会社コスモテック

東京・板橋区。

ここは印刷工場。働いているのは数人ですが、機械は休みなく稼働。忙しそうにしています。

出てきたのはキラキラ光る紙。

実はここ、金属などの箔を紙に印刷する専門工場です。

例えば小物の装飾などに使うマスキングテープ。1個5,000円もしますが、たった5日間で4,000個もの注文が入りました。

それだけではありません。

社長が持ってきたのは印刷の受注リスト。

常に納品待ちの注文を200以上も抱えているといいます。

注文が予想以上に来ちゃった。

そこまで人気を集めるヒミツとは?

箔押し

印刷会社、コスモテック。

企業やデザイナー、学生などの様々な注文に対し、オーダーメイドで製品を作っています。

彼らがトップレベルの技術を持つのが版画のように金属の箔を印刷する箔押し。

こうした複雑な印刷を表現するため箔の色ごとに1色ずつ重ねて印刷をします。少しのズレも許されない難しい作業です。

そんな彼らの技術を頼る一人が常連客のデザイナー、小玉文さん。

彼女がデザインをして、ここで試作したものがあります。日本刀をイメージしたテープです。本物の電子回路のようなテープもここで作ってもらいました。

作ったことがないものを「どうか」と言うと「やりましょう」と面白がって対応してくれる。

しかし以前は大手の下請けのみをこなす普通の印刷会社でした。

情報発信

会社を変えた仕掛け人が青木政憲さん。ある危機感を抱いていました。

お客様から言われたものを作るだけの、1日、1年をずっと繰り返していて、自分たちで発信することで変わることはできるのかなと。

そこで始めたのがブログでの情報発信。透明な箔をまるでセロハンテープに見えるように押してみたり、あえて柔らかいティッシュペーパーに箔押ししてみたりと型破りの試みを次々に掲載したのです。

すると、

学生やデザイナーが直接電話をくれて「こういうものを作りたい」とか、「今度工場見学をしたい」ということが非常に多くなった。

さらに一般消費者に直接アピールするため、ネットショップまでオープンしました。

750セット売れた便箋「月読時計」。

隠れた技術力を世の中に知らしめました。

そして今や売上高は5年前の1.5倍に。

今後、保坂雅智社長は、

メードインジャパンという形でかなり海外で評価が高い。われわれのような製品も海外にどんどん出していけたら。