[WBS] 緊急取材!揺れるパリ協定!アメリカの離脱宣言に沸く石炭の街!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

地球温暖化対策の国際的な枠組みパリ協定からの離脱を表明したアメリカのトランプ大統領。その狙いは二酸化炭素排出の問題で槍玉に上げられてきた石炭産業などの再生とされています。

離脱宣言に湧く石炭の街を緊急取材しました。

トランプ大統領

6月1日のトランプ大統領、

本日をもってアメリカとアメリカ国民を守る任務を果たすためパリ協定から離脱する。

世界第2位の二酸化炭素排出国アメリカ。パリ協定離脱宣言は実はある特定の支持者を強く意識したものでした。

現在の協定は石炭産業の発展を阻害するものでしかない。アメリカの石炭産業の雇用は消えてなくなったのではなく他の国に奪われている。

強く訴えたのは石炭産業の雇用創出。

街の声

この協定離脱をニューヨーク市民はどう受け止めたのでしょうか?

トランプ氏が大統領になったことに次ぐひどい事態だ。恥ずかしい。

トランプ政権も政治家たちも信じられない。地球環境や健康より献金を受けている石油や石炭産業を優先させている。

石炭産出地

離脱宣言の翌日、アメリカ有数の石炭産出地に向かいました。ウエストバージニア州チャールストン郊外。

現地の新聞ではアメリカがパリ協定から脱退したことを大きく報じています。

かつては石炭で栄えたこの街は、いまでは住民の約3割が年収300万円以下という貧困地域です。

元炭鉱労働者の男性は、

環境規制の緩和は石炭産業にとって良いこと。火力発電での石炭利用が増えれば炭鉱労働者たちはまた仕事に戻れる。

「協定離脱はこの地域に朗報か?」

もちろん。石炭はここでは最も大切な産業。この地域だけでなく州全体にも石炭が全て。

アメリカでは石炭は主に火力発電の燃料として使われてきました、しかし問題は二酸化炭素の排出、そのためオバマ政権の環境規制強化を背景に石炭の産出量は減少。

代わりに増加したのが二酸化炭素の排出量が少なく価格が低下した天然ガスでした。

この5年間で経営破綻した石炭関連企業は全米で45社にのぼっています。

ところが最近、異変が。トランプ氏が大統領に就任してからというもの石炭産業が活気づいているといいます。

採掘現場を訪ねるとトラックが行き交え、次々と石炭が掘り出されていました。

掘り出された土石を積む巨大トラック、運転するのはボブ・ベネットさんです。石炭業界で働いて15年になりますが2016年12月、初めてフルタイムで雇用されました。

トランプ氏が当選するまではフルタイムの仕事に就けなかった。でも週6日働けるようになって安定している。すっかり変わったよ。

実はこの会社、プリチャート・マイニング社は半年前、従業員は28人だけでした。ところがこの半年で約90人に。需要が増え産出量が倍増したためです。

実際、ウエストバージニア州全体でも石炭産業の雇用者数は大統領選のあった2016年の暮れ頃から増えています。

プリチャート・マイニング社のゼネラルマネージャー、ロッキー・ハックワークさんがある場所に案内してくれました。

広大な採掘現場を走ると、そこには使われないまま野ざらしとなった巨大な重機が。

3~4年前まで重機は全て稼働していた。年内には昔のようにフル稼働できるようになるはずだ。

瀕死の石炭産業にとってトランプ大統領は希望の光となっていたのです。

パリ協定離脱はいいこと。協定なんて参加すべきじゃなかった。トランプ大統領は正しいことをしたと思う。

パリ協定の規定によると正式な離脱は3年半後の2020年11月です。

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