[WBS] 中国はネットもテレビも検閲強化!言語統制どこまで?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

中国「習近平体制の行方」。

今回は中国の言論統制についてです。

「LINE」「Youtube」「WIKIPEDIA」「Twitter」「Facebook」「Google」は中国でアクセスしようとしても遮断されて使うことや見ることができないSNSやホームページです。

インターネットの規制やコンテンツの検閲が厳しいことで知られる中国ですが、10月18日から始まる共産党大会を前に厳しさがさらに増しています。

bilibili

ジャンプして行こうぜ!

日本語の歌で盛り上がる中国の若者たち。上海で開かれた動画配信サイトのファンイベントです。

会場ではアニメやゲームなど日本のコンテンツが増えています。

主催したのは中国の動画配信サイト「ビリビリ」です。

日本のニコニコ動画のような存在で若者の人気を集めています。

アニメに限らず最近は日本やアメリカなど海外のテレビドラマも人気、正規で配信する権利を得た動画も増えていました。

そんな矢先、ビリビリのサイトから海外ドラマが一斉に削除され見られなくなりました。多くは恋愛モノやコメディで政治とは無関係のジャンルです。

ビリビリの視聴者は、

中国はまた鎖国政策になった感じ。

反体制やポルノの規制ならわかるが文化が違うだけで規制するなんて・・・。

中国では全てのコンテンツについて「社会主義の価値観に合っている」か配信側に審査が義務付けられています。

6月には有害情報を摘発するための「ネット安全法」も施行されました。

違法な情報として当局が通報受理した件数は倍増。党大会を控え言論統制は一段と強まっています。

ビリビリの陳睿会長は動画削除に理由を「自主的な審査」だと説明。

しかし本音は、

いまは「検閲」が社会の流れだ。みんなビクビクして「弓を怖がる鳥」になっている。

鏘鏘三人行

ネットだけではありません。テレビの討論番組が先月、相次いで打ち切られました。

その1つが20年続いてきた長寿番組「鏘鏘三人行」。

中国のGDPは本当の数字なのか追求しきれていないと思う。

実際の経済状況は統計データより悪い。不況の始まりかもしれない。

そもそもデータが本物か疑わしいならサルに聞いた方がマシだ。

中国でこの番組名「鏘鏘三人行」を検索すると「法律と政策に基づき検索結果は表示されません」と表示されます。

羅昌平さん

私たちはある人物に会いに行きました。中国の有名経済誌の元記者、羅昌平さん。

5年前、羅さんは中央政府幹部の汚職を中国版Twitterに実名で告発。巨額収賄事件の摘発のきっかけを作った。

ネットは人々に直接ニュースを伝えられる。中国を変えられると思った。

しかしネットの利便性はむしろ当局の検閲強化に使われました。

羅さんはやむなく記者を辞めました。

中国では1年に1本もまともな調査報道がない。政府の統制は成功しているが社会にとって有害なのは明らか。状況は5年、10年は変わらない、むしろ悪化するかもしれない。

習政権の2期目の任期は5年。さらに3期目も続投という見方もあります。

宗教抑制

ネットと並んで政府が統制を強めるのが宗教です。

イスラム教徒の少数民族が多く住む青海省西寧市のモスクには「第19回共産党大会を祝おう」という横断幕が掲げられています。

9月1日、イスラム教徒が一同に集まり「犠牲祭」の礼拝が行われました。

その周りを取り囲むのは銃を持った武装警官です。

中国は憲法で信教の自由は認めていますが政府の管理下でという条件付きです。さらに共産党員は宗教の信仰を禁じられています。

キリスト教

特に目立つのはキリスト教に対する締め付けです。

浙江省温州市は中国のエレサレムともいわれ15%がキリスト教徒です。

その温州教区で今年、教会の中国人司教が失踪する事件がありました。バチカンは何者かに無理やり連れ去られ行方不明と深刻な懸念を示しました。

何が起きたのか関係者に話を聞こうと温州市に入りました。

しかし見知らぬ男に後を付けられているとこに気付きました。携帯電話で私たちの動向を誰かに伝えているようです。

もう1人は黒っぽいTシャツの男。

思い切って話しかけてみました。

「何か用ですか? どなたですか?」

用なんてない。

「誰かに尾行しろと言われたんですか?」

そんなことはない。私は温州人だ。温州でどの道をどう歩こうと私の自由だ。

不可解なことに男は私たちが何処から来たのか知っているようでした。最後まで身分は明かしませんでした。

尾行を振り切り、私たちは温州を代表する教会に向かいました。

関係者に「司教はいるか?」と尋ねると一気に表情が強張りました。

協会関係者は、

いまは敏感な時。国が許さないことをあまり話せない。

政治に首を突っ込むことはしない。

失踪したのはバチカンから任命された司教。ヨーロッパのメディアでは外国の影響力を嫌う中国がこの司教を拘束したとの報道も出ています。

さらに政府は今年、各地の教会に監視カメラの設置を要求。拒否した結果、破壊された教会もあります。

何故そこまでするのか、ある神父が重い口を開きました。

カトリックもプロテスタントも共産党員が多い。

中国のキリスト教徒は増加していて禁じられているはずの共産党員の入信も多いといいます。

政府は教会の影響が大きくなることを恐れているのか?

教会に入って共産党に背を向ける人がかなりいる。教会では横領や賄賂はいけないと清い生き方を学ぶ。政府がめちゃくちゃになっているのを目にしてみんな嫌になる。

政治より宗教に救いを求める人が後を絶たない現実。

強固な集権体制を目指し社会の統制を強める習政権。

しかし厳しい締め付けは行き場のない新たな不満を人々の中に生んでいます。

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