[WBS]【イノベンチャーズ列伝】「予想する」自動運転!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

イノベーションで世の中を変えようとするベンチャー企業に焦点を当てるイノベンチャーズ列伝。

いま世界中の自動車メーカーや大手IT企業の間で自動運転をめぐる開発競争が激しさを増しています。

そうした中、運転手を必要としない完全自動運転をどこよりも早く実現しようとするベンチャー企業が日本にありました。

そのカギを握る技術が予想するAI、人工知能です。

アセントロボティクス株式会社

ここは自動運転向けのAIを開発するアセントロボティクス。

創業者はこの2人。

AIの専門家、カナダ出身のフレッド・アルメイダ氏とCEOの石﨑雅之氏。

私たちの作っている自動運転の車はぶつからないように止まるだけではなく、この先で何が起きるか理解し判断できる。

その開発のためのシステムがこちら。

一見、ドライブゲームのようです。

相内優香キャスターも体験。

ところが次々とアクシデントが・・・

これは逆光ですね。前が見えにくい。人ひいちゃう、人ひいちゃう。

AIにとって「ああしてはいけない」という参考になった。

アセントロボティクスが開発した自動運転用ソフトウェア「ATLAS」。

AIが作り出した仮想空間では夕日で視界が悪くなったり、車道に人が溢れ出すなど事故の原因になりそうな様々な事態をリアルに再現します。

つまりAIが作った空間で別のAIや人が事故を重ねることで自動運転に必要な経験を集めています。

一般的な自動運転技術では子どもが飛び出すなど異常が発生してから反応して止まります。

アセントの技術では例えばボールが転がってくると子どもの飛び出しなどを予想して車が止まります。

予想によって事故を防ぐ確率を高めているのです。

これにより精巧な地図データがない場所でも常に危険を予想しながらより安全に走行することができるといいます。

起業のきっかけ

起業のきっかけは2年前、石﨑氏は大手コンサルティング企業「デロイトトーマツコンサルティング」の役員でした。

石﨑氏は大企業を次々に訪れ、AIやビッグデータなどの先端技術を提案しました。

御社でも大きな変革が起こせますよ!

ほう、これはすごい・・・ぜひやりましょう!

しかし、

すいません。社内の調整がどうしてもつかなくて・・・また別の機会に・・・

いざ投入の段になると当初は乗り気だった企業も手のひらを返します。

またか・・・こんなことでは日本は永遠に変わらないな・・・

そんな時、就職面接である男と会うことになった石﨑氏。

その男こそ後のパートーナー、アルメイダでした。

よろしくおねがいします。

しかしランチを兼ねた面接は予期せぬ方向へ・・・

このAIの新技術なら2020年には完全自動運転を実現できます!

たしかにすごい。ただ大企業に売り込んでもなかなか進まないだろうね。

短い面接のつもりが6時間に渡り夢中で語り合いました。

石﨑氏はこの時に決断をします。

2人で会社を興そう、どこよりも早く完全自動運転を実現するぞ!

こんな新しい考え方と技術があるなら自分たちでやった方がいい。

いま、みんなが運転している車は馬車みたいに見かけなくなる。自動運転の世界になる。100%、10年以内に。

その後、2016年9月に創業。

社内の雰囲気

社内の雰囲気はかなり独特です。

先程から英語しか聞こえてきませんね。

外国人は約30人いる。全部で11ヶ国。

フィンランドにアメリカ、ベネゼエラ、イタリアなど世界から集めたAIの専門家が社員の8割を占めます。

この会社いいかなと思って入っちゃった。

さらに社内にはこんな人の姿も・・・

久夛良木健氏。

元ソニー・コンピュータエンタテインメント社長であのプレイステーションの生みの親です。

ここでは社外取締役を務めているといいますが何故か?

やっていることが面白い。AI自身が学習していくという新しいテクノロジー。膨大な計算が必要になるが、他の人たちとアプローチが違う。

自動運転

そして、いよいよバーチャルからリアルの世界へ。

大学敷地内を走ってきた車にはアセントロボティクスのロゴが・・・。

これは実験用の自動運転の車。

先月、制作を始めたばかりです。

画面に出ているのは走りながら集めた道路の情報。

夏には完全な自動運転の実験を始めたいといいます。

「シミュレーション」で得たデータとこの車で集めた「現実」のデータを組み合わせると「世界の描き方」が見えてくる。毎月すごいことが起き続けると思うよ。

そして次は自動車メーカーとの連携。

すでに数社と検討を始めています。

2020年までに必要な開発をすべて完了するつもり。日本でまず始めて、日本の自動車会社に強くなってもらい、日本初の技術を世界中で使ってもらいたい。