[WBS] スマホで菌が見える!食中毒対策の新兵器!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

埼玉県や群馬県の惣菜店で腸管出血性大腸菌「O-157」による集団食中毒が発生し1人が死亡したニュースが大きく報じられました。

暑さが残る9月もまだまだ食中毒が発生しています。

そんな中、スマートフォンを使って簡単に菌を確認できるという中小企業の製品が注目を集めています。

外食チェーンも期待するその実力を取材しました。

Becker’s(ベッカーズ)

まだまだ暑い日も多かった9月下旬、千葉県浦安市にある飲食店。

首都圏に15店舗を展開するハンバーガーショップ「ベッカーズ」です。

ここの売りは注文が入ってから焼き上げるボリューム満点のハンバーガー。

ハンバーガー作りは手作業が中心。

特にこの時期、気になるのがやはり食中毒です。

ベッカーズ舞浜店の松田進店長は、

一歩間違えると人の命に関わるので一番神経を使っています。

そこでこの店では人が手で触れる場所を殺菌用の溶液をつけた布巾でこまめに清掃。最低でも1時間に1回殺菌します。

さらに布巾の色にも秘密があります。青は油汚れの多いグリル回り専用。ピンクの布巾は客席テーブルのみで使用。場所や用途に合わせ4種類の布巾を使い分ける徹底ぶりです。

小型顕微鏡「Mil-kin(見る菌)」

そしてさらなる対策が始まりました。

運営会社の衛生管理担当、ジェイアール東日本フードビジネスの衛生管理部、山崎健一さん。

手にしていた機械とスマートフォンが秘密兵器です。

おはようございます。

やって来たのは出勤してきたばかりのアルバイト2人。

彼らの手の表面を濡らした綿棒で拭き取っていきます。そして綿棒に付いたものを水に溶かし、レンズに垂らします。

ちょっと見てもらってもいいですか。

いっぱいいますね。

スマホの画面に映し出されていたのは手の表面の雑菌です。

こんなにいるとは思わなかった。

スマホ画面で簡単に菌を見ることができる小型顕微鏡、その名も「ミルキン」。

組み立ては簡単、本体に台をセットしてレンズの位置に合わせてスマホを置くだけ。あとはライトを付ければ顕微鏡になります。

スマホのカメラなのでズームや録画もワンタッチ。操作も簡単です。

ベッカーズでは新たな食中毒対策として今週から試験的に導入しました。

手に普段、どれくらいの細菌が付いているか従業員に理解して欲しくて導入した。

先程、ミルキンを使って手の菌を見た2人、早速マニュアル通りに手洗い。2種類の洗剤を使い手首まで入念に洗います。爪の間も専用ブラシを使い徹底的に洗います。

手洗いをした後、再び確認します。

すると菌の数は激減。視覚的な効果でスタッフの衛生意識の向上を狙います。

アルバイトの榎本拓光さんは、

手を洗うことが本当に重要なんだと改めて思う。目で見て分かるのですごく便利。

アクアシステム株式会社

群馬県前橋市。ここにミルキンを開発した会社があります。

本業は殺菌作用のある電解水を生成する装置の製造及び販売。

社長の狩野清史さん、ミルキンは元々電解水の殺菌効果を計る装置として開発していましたが、今回は食中毒の対策用に商品化しました。

1台、約10万円。発売2ヶ月で約1,000台が売れるヒット商品です。

食中毒がいま多いということで引き合いは多数いただいている。私たちとしては予想以上。

ミルキン最大の特徴は簡易的な顕微鏡ながら1ミクロン、つまり1,000分の1ミリまで見えること。菌の形や大きさで判別することも可能です。

食中毒の原因、大体の微生物は1ミクロンであればほとんど見られる。

例えば、

これ全部「大腸菌」です。

下痢や感染症を引き起こすお馴染みの大腸菌、O-157もこの一種です。

さらに、

2日目のカレーはこんな感じ。「ウェルシュ菌」。

夏に強く、寝かした煮込み料理などで発生しやすいウェルシュ菌。このようにさまざまな菌を見ることができるのです。

フードセーフティジャパン(FOOD SAFETY JAPAN) 2017

9月中旬、東京ビッグサイト。食の安全・安心をテーマにした展示会が開かれていました。

その中で一際賑わっている一画がありました。

ミルキンのブースです。

狩野社長も自ら先頭に立ってPR。

ブースに詰めかけた人達を見てみるとその多くが食品メーカーの人たちでした。

肉の菌数だったりすると、ちょっと難しい?

肉の表面だけなら拭き取りで。1ミクロン以上のものなら見ることが可能。

食品に付いた菌を見ることで工場の衛生管理の状態が分かるなど、様々な分野にも応用ができるのではないかと注目していました。

今までは研究室・検査室の中でしか見られなかったものが、現場で簡単に見られるようになれば分かりやすいし良いこと。

発酵食品会社の担当者に狩野社長が見せたのは発行してワインを作る酵母菌です。

発酵の管理を「見る」というのはやったことはないが、リアルタイムですぐ見られるので違う使い方もできるのかなと。

3日間の展示会で約600社が興味を持ってくれました。

食中毒の対策ツールとして今回出展したが、まだまだいろいろ掘り出す需要がある。

菌が見えることで食の安全、安心が見えます。小さな顕微鏡の可能性が広がっています。

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